「地元の子どもたちが気軽に通う歯医者さん」
これが、当院が目指す理想です。地元の子どもたちが「そろそろ歯医者さんに診てもらう」と言って、年に数回、恒例行事のように通っている。そんな歯科医院、そんな地域でありたいと思っています。
別に、子ども向けの遊び場やイベントを設けている、という意味ではありません。
もちろん、他の歯科医院に比べて安いとか、そういうこともありません。
どんな子どもさんにも、気軽に行く近所の散髪屋さん、近所の小児科医さんがきっとあるでしょう。
それと同じように、気軽に行く「かかりつけの歯科医院」を目指しているということです。
ここに人一倍気を配っていることが、当院が地域の方々に選ばれる理由だと思っています。
BGM、声掛け……
診療室ではいつも、リラックスした調子のピアノやギターのBGMが流れています。
そして院長の私が「こんにちはー」「調子はどうですか」などと笑顔で声をかけます。
モニターには、子どもたちも好きな映画「トムとジェリー」を流しています(音声は出ません)。
治療中もこまめに「はい、ちょっと口の中を触りますねー」「はい、もうすぐ終わりますよー」などと終始リラックスした調子で声をかけます。
一つ一つはささいなことですが、ささいなことを誠実に積み重ねれば、患者さんに届くと思います。
全ては「歯科医院に恐怖心を持たせないため」。そのためのやさしい雰囲気作りに心がけています。
ふだんから安心できること
外国、特に米国や欧州では「ふだんから虫歯や歯周病を防ごう」という予防意識が高いです。
虫歯や歯周病が悪くなっているわけでもないのに、定期的に歯科医院に通う人たちが多いのです。
それには「美意識が強い」「歯並びの悪さに厳しい」などの社会的風潮も考えられます。
しかしそれらに加えて、医療費が日本に比べてかなり高い、という事情が考えられます。
米国などでは医療費の水準が日本より高いうえ、必ずしも国民全員が保険に入っていません。
何か治療をすると、日本よりもはるかに高くついてしまうケースがほとんどです。
それに比べると、日本では国民皆保険で、医療費も手厚く賄われています。
そのせいか、日本では痛くなってから治せばいい、と思っている患者さんが多いように思います。
ですが「痛くなってから治す」ということは、つまり「痛くなるまで放置する」ということ。
つまり、ふだんの予防策を十分にとらないライフスタイルになってしまうのです。
でもそれでは、虫歯や歯周病に無頓着なままでいて、問題を先送りしてしまい
結局、大人になってからの苦しみや痛みを増やしてしまうだけになりかねません。
逆に、子どものころから歯科医院に通う癖がついてさえいれば、きっとそんなことはなくなります。
でもそのためには、子どもが安心して通える歯科医院が、一つでも多く増えなければなりません。
当院が「地元の子どもたちが気軽に」通えることを重視するのは、まさにそこに理由があるのです。